私は現在大学院生ですが、修了後は教員に戻らないことが確定しています。教員ではない職種で内定いただいています。
大学院留学の準備中から、教員以外の道に進む方法を考えていたので、計画通りです。やったー。
しかし、私、教員になりたい意欲はかなりあった方なんですよね。高校生の時点から教員志望でした。
それなのになんで教員を続けないのか?という理由を書いてみようと思います。
現在学校の先生で、キャリアチェンジするか迷っている人の参考になれば幸いです!
理由1 もう飽きそう(理由度★★★★★)
まーじ不真面目する理由で恐縮なんですが、最大の理由が、「これをあと3年ぐらい続けたら飽きるな…」と気づいてしまった点ですね。
別の学校に移った経験はあるので、学校の環境自体に飽きているというわけではないです。
生徒が毎年変わるんだから飽きないでしょ?とも言われます。私もそう思っていました。
私が飽きずに続けられることって、「何か新しいことを学んでいる」という状況を更新し続けることなんですよね。
それで、超単純に、学校の先生なら仕事のために常に学んでいるはずだから飽きるはずがないと思っていたんです。…が、現実は、学ぶ量がどんどん減っていく状況でした。
一年目は、どうやって自分の教科の授業をやるかということをずっと試行錯誤しているわけですが、二年目、三年目となると、どんどん使い回しになっていくんですよね。
教材はそうそう変わりませんし、私立だと特に生徒のレベルも変わりません。
しかも、雇っている側も、新任教員がだんだん授業の準備にかかる時間が減るのを見越しているから、だんだん授業に関係のない仕事が増えていくんですよね。
本当は、同じ教材を教えるにしたって、毎年何かしら研究して更新できることはあるはずです。でも、それを更新する努力は別に評価されないんですよね。
30年ぐらい板書用の自作ノートを使い回している先生とか、問題集丸うつし系の先生が、空いた時間で超どうでも良い雑務を引き受けまくって高い評価を受けているのを見て、「あー無理」ってなりました。
働き始める前は生徒に評価されれば心が満たされるかと思っていたんですが、案外それだけでは足りませんでした。笑
理由2 世間知らずすぎて引いた(理由度★★★★⭐︎)
「学校の先生は世間知らず」というのはよく聞く言説ですが、学校によるとは思います。
競争の激しい系の私立で働いていた時は、「殺るか殺られるか」みたいな部分があったので笑、世間知らずだと思ったことはなかったです。が、その後、穏やか目のところに移ったら、ちょっと世間知らずすぎるというか、ヌルすぎるのが無理でした…。
超どうでもいいテーマ(コテの利用を許すか、とか)で1時間ぐらい会議する、全然ゆるーい文化部(活動週1以下)の顧問が生徒指導で感極まって泣く、採算や割ける人員を考えないで計画を立てる、等等。
同僚が世間知らずなこと自体はどうでも良いんですが、そのとばっちりをマトモな人たちがモロに食うのが無理ー!ってなりました。
マトモな感性の先生たちが正論を返しても、聞き入れてくれないんですよね。延々と話し合っているのが正義みたいな空気。
何が怖いって、その無限会議には残業がつかないのですよ…教員は無限働かせホーダイですから…。
あと、もう一つ引いちゃったのが、公立の学校の職員室の設備。職員室さん、世間知らずすぎませんか。
業務用のメアドが付与されず、カラーコピーできず、電子機器も何も使えず、教員にも激強のネットのアクセス制限。世間から取り残されている感じがして辛かったです。
理由3 真面目に働くと責任に給与が見合わない(理由度★★★★⭐︎)
教員って真面目に働くと、かなり責任の重い仕事だと思うんですよね。
毎日朝8時前に出勤しなくてはならず、気分転換ぐらいのノリでは有給も取れず、親と子ども両方のリクエストに応え、子どもの将来に結構な責任を持ち…と。
給与自体は平均給与を超えているぐらいには悪くないですが、責任を全うするには安いと思います。
結局、元を取ろうとすると、責任を放棄することになるんですよね。でも、私は人間相手にそういう割り切り方はできないわなあと思ってしまいました。
理由4 いつでも教師に戻れる(理由度★★★★★)
今教員を辞めても、いつでも戻れるという状況もデカいです。
諸事情で、半年限定でフルタイムの教員のポジションを探したことがあるんですが、半年限定(=学年の途中で退職)を宣言していても見つかりました。
それぐらい、ずーっと求人が出ています。
一回教員をした経験があると、今の状況なら教員に戻るのはかなり容易だと思います。
これだけ「足りない足りない」言われていると、じゃあ別に今やらなくてもいいやって気分になりますね。
先生が足りない結果、どんどん教員免許の条件を下げようとしているので、だったら尚更教員にならなくていいやって感じです。
教員経験有、そのあとで企業で社会人経験有、からのもう一度教員希望だったら、結構ウェルカムだと思います。間に挟む企業の職種によっては、ずっと先生やっている人より有難がられると思います。
天邪鬼だと思うんですが、「だったら他のことに挑戦して、合わなかったら教員に戻ればいいや」という気持ちです。
おまけ これが理由なら辞めるのを止めとけ
「部活が嫌だ」→私立で部活を任せられる危険性が少ない学校に移るという手があります。
部活回避できそうな学校としては、進学重視系か、スポーツがマジでガチ系(専属コーチがいる)が挙げられます。
そういう学校の専任の求人がなかったら、出来るだけ有名な学校の非常勤で繋ぐのが一番良いかと思います。非常勤は顧問無しです。
あとは、部活動が存在しないタイプの学校(通信とか特別支援とか最近流行りのインターもどきとか)に移るのもアリ。
先生を辞めるのではなくて、今の学校を辞めるだけでなんとかなる可能性があります。
「長時間労働が嫌だ」→ホワイト私立か都立校に移るという手があります。通信とか特別支援もアリ。
地方の公立を見ていると長時間労働っぽいんですが、都内は労働時間を減らそうとしている感じがかなりあります。
ホワイト私立は当然倍率が高いですが、ホワイトの頂点はマジでホワイトです。15時に帰ってます。
通信や特別支援も、ほぼ残業はないと思います。
上記以外の理由でも、学校を変わればガラッと変わる可能性が高いです。学校の先生の業務自体が嫌いになったわけでないのなら、職場を変えるのは有効手段だと思います。
私の場合は、業務内容自体に飽きちゃっているので、大学院を出たら別の仕事に就くことにしました。
コメント