私は現在、フランス語学習に励んでいるのですが、今までにフランス語学習歴はゼロ。30歳にして初めて触れる言語です。
英語はイギリスの大学院を修了できるぐらいには習得したし、ドイツ語も独検2級をギリ取得できるぐらいには学んでいます。言語を学ぶという意味では慣れているっちゃ慣れているというようなスペック。
そんな人が新しい言語を学んでみるのというのはどんな感じなのか、忘れないうちに書いておこうかと思います。
「英語を勉強しているから分かりやすい」は嘘か真か
よく言われるのが「英語を習得していたら、それと類似の言語は習得が早い」ということですね。これは、まあまあ当てはまると思います。
以前、ドイツ語を習っていたときも、英語やその他ヨーロッパ言語ネイティブの人たちの方が習得が早かったです。
特に単語については、英語と類似のものも多いです。あと、英語の概念の方が近いから、日本語で理解するより簡単な語彙もあります。
実際、私もフランス語の単語を辞書で引くとき、仏↔︎英のほうが、仏↔︎日よりしっくりくることも結構ありますし、それでメモをとっていることもあります。全部ではないですが。
あとは、ドイツ語を勉強していたおかげで、「名刺に性がある」ということに対する抵抗がないですね。なんなら、ドイツ語は男性・女性・中性の3つなのに対して、フランス語は男性・女性の2つなので、少ないから楽な感じすらします。
もう一つの利点としては、「時間を投入すれば、それなりの成果が出る」ということを身をもって実感した経験があるのはでかい。
言語の勉強って、残念ながら常に右肩上がりで成長するわけではないんですよね。絶対「勉強しているのに伸びない停滞期」みたいのがあります。それを経て、ガッと伸びるターンが来る。
これ、頭で分かっていても、なかなかに耐え難いんですよねー!
でも、英語の勉強をした時に、散々停滞期を経てきたので、今フランス語の伸びが悪い時期が来ても、特になんとも思わないですね。「そのうちポンと抜けるでしょ」みたいな気分で出来る。
この停滞期に、あんまり意味のない勉強に手を出したくなりがちだけれど、それを堪える耐性もつきました。効率的に勉強するスタンスがすでに身についているのは利点。
そんなわけで、英語を勉強した後に他の類似の言語を勉強することは、「言語のシステム」と「勉強の仕方」という意味では強みになるかも。
未知の言語を勉強するのはどんな気分か
もうちょっと感覚的な話、つまり「どんな気分か」というところに焦点を当てると、第一歩の部分が超ストレスフル。
英語の場合、大人になっても完全に知識ゼロって人はあんまりいないじゃないですか。義務教育で多少は勉強したし。あとは「hotel」って書いてあったら、それは「ホテル」のことで、発音も大体「ホテル」って感じって分かる。
でも、フランス語だとホテルは「hôtel」になってなんか知らん記号がついて、発音もなぜか「オテル」になって…みたいなのをいちいち確認することになる。
慣れてくれば確認しなくても分かるけれど、初期はいちいち調べないと何もわからない、つまり雰囲気で分かる要素が少なくて、全然進みませんでした。
めっちゃ覚えているのが、フランス語の「何〜?」にあたるのが「Qu’est-ce que〜?」という語なんですが、発音と文字の対応がわからなくて、一生音と文字を見比べてた。「ケセク〜?」みたいな発音なんだけど、「どこがケ?Quがケ?Qu’estがケ??」みたいな。
何もわからなすぎて、こんなん一生分かるようにならないんじゃない?!って思った。
日本語で説明されている参考書をやったあと(これも最初は意味不明だった)、全編フランス語で書かれているDELF用の問題集を始めたけれど、問題文の意味がわからない。音声がどこを読んでいるかマジで謎で、しばらく放置していた。
ただし、数十時間勉強すれば、「何一つわからない」のターンは抜けられるので、成長を感じやすいとも言える。
フランス語学習の特徴
英語でもドイツ語でも、ReadingとListeningだったらReadingの方が得意なのは変わらない。Readingの得意度が10だとしたら、Listeningが7ぐらい。
フランス語でもReading>Listeningなのは変わらないけれど、差が激しい。体感10>4ぐらい。実際、DELFのA2の問題集をやっていても、Readingはほぼ満点で、Listeningは得点率50%ぐらい。Listeningが明らかに難しいのは特徴だなと実感。
そして、最近始めたSpeakingですが、これが英語やドイツ語に比べて圧倒的に難しい。あまりにも難しすぎて、まずは音読を聞いてもらうところからやっているんだけれど、それも読めなすぎて、100語ぐらいの文章を15分かけて音読している状態。
英語とドイツ語は、音読するだけでいいんだったらほぼ一発で読めるので、これは大きな違いだなと思っているところ。
私の英語の勉強の仕方は「語彙と文法の徹底→英会話」の順だったんだけれど、フランス語はなんか違うっぽい。
英語と多少のドイツ語を勉強したおかげで、「勉強の仕方を知っている」という利点があると上の方で述べましたけれど、そのまま踏襲したら良いわけでもなさそう。
言語学習は楽しいけれど時間はかかるぞ!
「時間はかかるけれど財産になる」とも言える。
私の中で、英語は目標値まで達したから、一旦放置している状態。ドイツ語は人生で必要な場面がなくなったので無期放置状態。
英語じゃない、完全に新しい言語を学ぶっていうのは、それはそれで楽しいと思います。が、時間はかかるので気長にやるしかない。脳みその新しいところを使うのは良い感じ。
英語と新しい言語を同時に勉強したいとは思わないので、「英語はある程度のところまで来た」という人がやるのがいいんじゃないかなと思います。
あと、英語に比べると、よっぽど好きとか、よっぽど強い目的意識があるとかじゃないと続かないと思うので、動機づけは大事。
まとまらないけれど、英語は目標のところまで完走したと思っている私にとっては、フランス語学習は結構良いものです。ある程度のところまで仕上げないと頭から抜けちゃうので、今年一年はしっかり勉強時間を取りたいと思います。
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